前屈みの悪い姿勢
前屈みの悪い姿勢は身体的だけでなく精神的・社会的にも悪影響がある
先進国で暮らす労働者の75%は座ったまま仕事をしていて、仕事が終わった後の時間も座って過ごしていると、ほぼ1日中座ったまま過ごすことになります。
イギリスのシェフィールド・ハラム大学などが発表している研究結果では、座ったまま、あるいは立ったままずっと姿勢を変えない人は、悪い姿勢から来る腰痛になってしまうことが報告されています。
これは脊柱指圧療法師のディーン・L・フィッシュマン氏が「テキスト・ネック」と呼んでいる反復運動過多損傷によるもので、電子機器を操作するために視線をずっと下げていると、背中から首にかけての筋肉が張り詰めてしまうことで発症します。
合わせて、口が開けづらくなるなどの症状を持つ顎関節症候群を併発することもあります。
前屈みの姿勢で歩くことは肺活量を30%減少させるという研究結果も発表されているほか、前屈みのような悪い姿勢や座りっぱなしの生活は、腹部の臓器を圧迫して正常な消化吸収および腸機能の活動を減少させる可能性についても指摘されています。
肩を落として歩く姿勢の悪い女性の方が、背筋を伸ばして歩く女性より強盗に遭う可能性が高いという研究結果も存在するなど、悪い姿勢にはさまざまなネガティブな影響がつきまといます。
このように姿勢を悪くする生活を改善する方法として、The New York Timesは「PCを操作する時は目線を下げずにスクリーンを見る」「スマートフォンを肩より上で保持するためにハンズフリーのイヤホンを使う」などの方法を提案しています。
イギリス人の理学療法士であるニック・シンフィールド氏によると、姿勢を改善するには意識的な努力が必要で、反復的な筋トレやストレッチによってアンバランスな筋肉を修正する必要があるとのこと。
例えばお尻の筋肉や背中の伸筋を強くすれば前屈みの姿勢を改善できるそうです。
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