眠るときの“ビクッ”の正体とは?
穏やかな気候になってベッドに入るのが気持ちいい。
そこで、今回は眠りに関する疑問をひとつ。
目をつむってウトウトしかけたときや深い眠りに入る前、体が「ビクッ」として目が覚めることがある。
あの「ビクッ」の正体は一体、何なのか。
実はあの「ビクッ」の原因は、まだハッキリと解明されていないそうだが、“格闘技ドクター”として知られる二重作拓也医師はこう推測する。
「覚醒している状態から睡眠状態に移るとき、筋肉は緊張・収縮した状態から少しずつ弛緩していくのが普通の流れです。ところが、ちょっとした姿勢のズレなどにより、脳が間違えて筋肉を収縮させる信号を出すことがあるといわれています。それで、突然の筋収縮が起きるというのが、ビクッとする原因ではないかとされているのです」
そういわれると、机の上に突っ伏して寝たり、ソファの上で少し体を曲げて寝たりしているときに起こりやすいような気がする。
だとすれば、体をしっかり伸ばして寝るのが、“ビクッ”の予防法だが、それでも防げないこともある。
「肉体的、精神的に疲れているときも、ビクッとしやすい傾向があるのです。疲労状態だと、体がリラックスしにくく、筋肉の緊張状態がいつもより高まるのではないかとも考えられています」
ビクッが頻発する人は、眠る前に入浴して体を温めたり、軽いストレッチをしたりして血流を良くして、緊張をほぐすのが効果的だが、あまりに頻発する人は危ない病気が関係しているかもしれないという。
「てんかんや周期性四肢麻痺といった病気があると、このような症状が表れやすいのです。ビクッとすることが多い人は、神経内科を受診するといいでしょう」
てんかんは突然失神する症状がよく知られているが、“ビクッ”も症状のひとつ。
周期性四肢麻痺は、発作的に四肢に短い痙攣を起こしたり、脱力状態を起こしたりする病気。
どちらも厄介な病気だけに、「よくあること」と軽く考えない方がいいだろう。
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