腰痛の原因は<硬くなった胸>!
腰痛の原因は<硬くなった胸>! 「胸椎」を動かす簡単エクササイズで柔軟性をアップ
「腰痛の原因は腰にある」というのは、当たり前だと思われているかもしれない。
もちろん、腰が痛むから腰痛なわけだが、「どうして腰が痛くなってしまったか?」と問うと、その原因は腰ではない場合も多い。
腰が痛むのは「結果」だ。
その「原因」は、別の箇所にある場合が少なくない。
そのひとつに挙げたいのが、腰を挟む部位である「胸椎」と「股関節」である。
今回は、胸椎に着目しよう。
脊柱の形は場所によって違う
「脊柱の形は場所によって違う」というのは、意外に知られてない事実である。
脊柱とは、いわゆる「背骨」であり、私たちの中心となる重要な部分だ。
脊柱は上から、頚椎、胸椎、腰椎、に分かれており、それぞれ7つ、12つ、5つの骨が積み重なっている。
つまり、合計24個の「椎体」と呼ばれる骨が積み重なって、脊柱を形成している。
そして、その頚椎、胸椎、腰椎は、それぞれ<椎体の形が違う>。
形が違うということは、それぞれ役割が異なるということだ。
脊柱は24個の骨が積み重なり、それぞれ動かすことができる。
24個の骨の動きを組み合わせて行うことで、私たちはカラダを曲げたり反ったり、ひねったり、複雑な動きを行っている。
24個全てが動くということは、「それぞれに関節がある」ことになる。
その関節面の形状は、首、胸、腰で違う。そこで頚椎・胸椎・腰椎には、<得意な動き>に違いが生じる。
<カラダをひねる>は<胸椎を動かす>が理想
「腰をひねる」という言葉を聞いたことがあるだろう。
ところが本来、「腰椎」は<ひねる動作(回旋動作)>が苦手な構造となっている。
解剖学的には、腰椎は回旋動作を約5度しか行えない。
一方、「胸椎」は、約30度の回旋が可能な構造である。
つまり、私たちが「カラダをひねる」という動作を行う場合、本来であれば、背骨の部分では<胸椎を動かす>ことが理想なのだ。
しかし、胸椎が硬くなって本来の動きができなかったり、そもそもそのような意識がないために「腰」を必要以上に動かそうとしてしまう。
そのため腰部に負担をかけるはめになる。
胸椎を柔らかくするエクササイズ
私たちは、「首痛」や「腰痛」という言葉は頻繁に聞くし、実際にそのような症状を生じたことがある人も少なくない。
だが、「胸痛」という言葉はあまり馴染みがないし、実際に胸部が痛くなる人は少数である。
そのため<胸部に注目する>のは、なかなか難しい。
本来は動くべき「胸椎」が機能しづらくなるからこそ、その代償として腰をひねったりして、腰痛を発生している人を数多いるのだ。
腰痛を引き起こす根本的な原因を追求した施術と指導を行う、腰痛専門サロン「こしらぼ」(北海道帯広市)を運営する谷口英一代表に話を聞いた。
「腰通に悩む人は、かなり高い確率で<胸椎が硬い、使えない>。
腰には一切触らないで、<胸椎の動き>をよくすることで腰痛がなくなる人が数多くいます」
では、胸椎を<柔らかくする>にはどうしたらいいか?
自宅でも簡単にできる胸椎を柔らかくする運動を教えてもらった。
「簡単にできるエクササイズをひとつ紹介します。
まず、椅子に骨盤を立ててまっすぐ座り、腕全体を左右にまっすぐに伸ばします。
そして、胸椎から回転するようにゆっくりと回ります。
この時に息を吐きながら行ったほうが、余計な力が働かずに胸椎が動きやすいです。
また、ゆっくりと戻ります。
これを左右行います」
腰をひねるのではなく、<胸をひねる>ことを意識するのがポイントだ。
椅子に骨盤を立てて座ることで骨盤、腰椎が固定され、正しく胸椎が動きやすくなる。
ぜひ試してほしい。
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