脳の錯覚
「慢性腰痛とは、痛みの原因となる損傷や異常はすでに治っているのに、痛みだけが残っている状態を指します。
なぜ、そんなことが起こるのか?
実は慢性腰痛を訴える患者の多くが、腰ではなく、脳に機能障害を起こしている可能性が明らかになってきたのです」
痛みに対する不安や恐怖がDLPFCや側坐核の機能を低下させ、慢性腰痛を生み出しているというのだ。
福島県立医科大学で行なわれている「リエゾン診療」という認知行動療法が話題となっている。
治療のベースとなるのが、患者に日々、腰痛に対してどう考え・どう行動しているかを日記につけてもらう日記療法だ。
本人が自身の腰痛を客観視することで、次第に考え方の歪みやクセに自ら気付き、痛みに対する過剰反応が抑えられるという。
感じている腰の痛みが、実は“脳の錯覚”であることを自覚させる──これまでにない画期的な治療法だ。
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