化学調味料が「頭痛の原因」になるという都市伝説

化学調味料が「頭痛の原因」になるという都市伝説 


健康を損なうものとして第一に槍玉にあげられるのが、食品添加物。

「味の素が頭痛の原因になる」などという都市伝説めいた話を聞かれたことがある方も多いかと思いますが、信憑性はあるのでしょうか。

無料メルマガ『アリエナイ科学メルマ』の著者で科学者のくられさんは、偏頭痛のメカニズムを紹介しつつ、「添加物と頭痛の関係」の真実を記しています。 

 味の素が頭痛の原因になるという伝説 よく食品添加物の毒性に関してメディアで語るには圧力があるとか、スポンサーからNGがかかるとか、食品添加物は死ぬ系(笑)の記事を書いてる提灯記事にはよく書かれていますが、多くのメディアに携わって仕事をしてきて、スポンサーの苦情なども見てきましたが、そんな圧力は聞いたことはありません。 

もちろん、記事を盛り上げるための嘘なんでしょうが(笑)。

そんなのが食品ジャーナリストとか名乗ってるのだから、大丈夫かと掲載してるメディアの方を心配してしまうわけで…(googleはニセ化学系を最近バサバサ検索候補から外しているので)。 

ともあれ、味の素が頭痛の原因になるという話は、味の素のグルタミン酸が原因というより、塩分のほうが原因だとも言われています。

頭痛自体のメカニズムが複雑なので、どれがどうしてこういう頭痛が起きるということが正確に判明していないところで、これこれの成分は頭痛を引き起こす毒であるということもハッキリ言えないわけです。

そういうハッキリしないのが頭痛の話なので、さも中華料理症候群を添加物の害悪の典型例みたいに紹介してる人は、だいたいトンチキなインチキだと思っていいでしょう。 

もちろん食品による頭痛というのは日本頭痛学会の発表する資料にもあり、代表的なのはチラミンを含むチーズや、赤ワインや、ザワークラウトなどの発酵食品のヒスタミン、柑橘類の皮に多く含まれるシネフェリンのようなフェネチルアミン系の化合物などなど、血管を一時的に収縮と拡張と影響を与えることで、偏頭痛の引き金となるとされています。

その中にグルタミン酸ナトリウムという記述があるのですが、どちらかというと、ナトリウム過剰による血管の収縮(浸透圧の変化)のほうが大きい気がします。

またハムやソーセージに含まれる亜硝酸塩は、亜硝酸ですから血管拡張能力が微量でもけっこうあるので、それが引き金で頭痛を起こすこともあるようです。

ただハムやソーセージも同様に塩の含有量が多いので、具体的にどちらが犯人かはなんともいえません。 

ようするに些細なことで頭痛を起こすような人は、塩分の濃い食事をあまり取らない方がいいでしょう。

そしてなにより食品由来の頭痛は「気にしなくて良い」と毒性はそれ以外は無いと明言されているということです。

故に頭痛を起こすような毒だから体に悪いなんていうロジックは存在しないわけです。

頭痛が起きる量を自分で知っておき、起こるようならそれを避けるようにしようね…という話です。 

ちなみに偏頭痛のメカニズムは、血管の拡張と収縮で神経活動が変わり頭痛を引き起こしているという説が今までは主流でしたが、現在は三叉神経血管説が一番有力視されており、血管拡張のほかに、根本的原因は分からないものの、血管の異常な動きから炎症物質の放出が行われ三叉神経を中心に脳幹から大脳皮質を刺激して痛みを誤認するという、火のないところが大火事になるという、神経のやりとりミスが重なって起きていると考えられており、それに合わせた薬が功を奏しています。 


偏頭痛 

頭痛が続くようであれば、その原因を発見し、治療していくことが大事なので、少しでもおかしいなと思ったら医師の診断を受けて、そのために健康管理をするのが当たり前で、食品添加物ごときを悪者にしたところで解決する問題ではないのです。

無意味なスケープゴートで満足して病気の本体を取り逃がすようなことにもなりえません。

故にただのフードホラーといっても、立派なニセ化学なわけです。

頭痛がするから「毒」というわけではないのです。



多摩市・多摩センターの整体マッサージならボディケア前田




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