ビタミンD欠乏症は慢性的な頭痛のリスクを高める

ビタミンD欠乏症は慢性的な頭痛のリスクを高める 研究で明らかに 


頭痛を引き起こす原因は、ストレス、不安、眼精疲労、かぜ、熱、嗜好を異にする人との議論、特定の匂い、強すぎる照明、アレルギーなどなど、無数と言ってもいいほどさまざまです。 

このほど、このリストに新しい原因が加わりました。

それは、ビタミンD欠乏症です。 

 ビタミンD不足で頭痛が起きる確率が高まる 幸運なことに、この問題は、簡単に解決することができます。 


まず、研究の概要を説明しましょう。

イースタン・フィンランド大学が行った研究で、ビタミンDの欠乏症が、慢性的な頭痛のリスクを高めることがわかったのです(この場合の「慢性的」とは、週に1回以上の頭痛を指します)。 

血清ビタミンD値が最も低い被験者群は、慢性的な頭痛を経験する確率が、最も高い群の2倍でした(「血清~」というのは、血液中のビタミンDのことです)。

また、被験者全体において、冬の期間の検査で慢性的頭痛を訴える件数が多かったのです。

ビタミンDは日光を浴びることで体内で生成されますが、夏のほうが、生成量が多いからです。  

「脳の、痛みを感じる感覚神経にもビタミンD受容体が存在します。したがって、ビタミンDが不足していると、そうした神経が直接影響される可能性があるのです」 

これだけでも、頭痛持ちの人がビタミンDのサプリメントを摂るには十分な理由ですが、サプリ摂取の効果はそれだけではありません。  

ビタミンD欠乏症の症状には、筋力低下、高血圧、うつ、心臓病などもあり、特に男性の場合、前立腺がん、勃起障害との関連も指摘されているのです。 

これほど多くの症状の予防につながるとは驚きですが、ビタミンDを補給すべき理由はもう1つあります。

特に、加齢による記憶機能の低下を心配する人には、これがおそらく最大の理由になるかもしれません。 

ビタミンD値が低い高齢者は、ビタミンD値が正常な高齢者より、記憶力と思考能力の低下が早い可能性が、さまざまな研究で指摘されているのです。 

認知障害のある人のうち、70~90%がビタミンD不足(血清25(OH)D濃度が12~20ng/mL)および欠乏症(血清25(OH)D濃度が12ng/mL)未満)に該当しました。 

そうです。

認知障害のある被験者のうち70~90%が、ビタミンD不足だったのです。  

低ビタミンD値は、一般的な事実・観念・概念を覚えていない、慣れているはずの道がわからない、全般的な思考過程の障害、といった症状と関連していることがわかりました。  

残念ながら、食生活だけでビタミンDを十分に摂取するのは容易ではありません。

脂の多い魚、乳製品、卵、栄養強化シリアルなどはどれも優れた供給源ですが、食事から十分なビタミンDが取れている人は少数です。 

しかし、簡単な解決法があります。

ビタミンDのサプリメントを摂ればよいのです。  

大量に摂取する必要はありませんが、過剰摂取には注意してください。

厚生労働省は目安量として5.5μg、上限100μgとしています。 

頭痛が頻繁にある人は、日々のサプリメントにビタミンDを追加しましょう。

頭痛がそれほどなくても、追加する意義はあります。

0コメント

  • 1000 / 1000