カラダの歪み!?
最近、「カラダのゆがみをとる」という話、すごく多い気がしますが、ほんとにカラダってゆがむのでしょうか?
ここでは「カラダのゆがみ」について考えてみましょう。
■カラダってゆがむの?
よく、「カラダがゆがんでいると言われた」「背骨が曲がっているといわれた」と心配して、整形外科の外来にいらっしゃる方がいますが、そういう方の骨のレントゲンをとってみると大抵、正常範囲内のことが多いのです。
つまり、自分の自覚として「カラダがゆがんでいる」と思う場合は、骨そのものの異常ではなく、骨を支えているもの(筋肉など)のバランスの不均衡なのではないかと筆者は思っています。
「なくて七癖」、人間にはいろいろなクセがあり、どうしても左右が全く同じ状態になるということはありえません(顔でも全く左右が同じヒトはいないですよね)。
その結果カラダのどこかに集中的に負担がかかってしまって「ゆがんだ」という感覚になると考えるのが自然だと思います。
「ゆがんでいる」と心配して病院にいらっしゃる方は大抵40歳くらいまでの若い方ですが、逆に自覚がない高齢の方の背骨のレントゲンは、ホントにかなり曲がっていることが多いものです。
ただ、その状態で何十年も長いこと慣れていらっしゃるので「じぶんの背骨が曲がっている」と自覚されているヒトはあまり多くありません。
そんなものです。
年齢を重ねるとだんだんゆがんでくる原因は、骨や筋肉の劣化=老化もあるでしょうし、上で触れたように、クセでカラダのバランスが悪くなって、筋肉に引っ張られて逆に骨がゆがんだりするのではないかと思っています(注:この辺は筆者の私見です)。
つまり、「ゆがみをとる」というのはこういった筋肉などのバランスを整えることであって、一瞬で「エイヤッ」と治せるものではないのではないかと考えています(すぐ戻ってしまうでしょうし)。
逆に、つまり「ゆがまないためには」日常生活の注意が最も大切だと思っています。
■正しい姿勢ってどんな姿勢?
正しい姿勢は、横から見た時に、耳、肩、腰椎の前、膝、くるぶしが、地面から垂直に、一直線にまっすぐ伸びたような姿勢です。
この状態では、背骨のカーブは一番自然な位置に保たれ、骨盤は30度前に傾いた形になっています。
反りすぎも前かがみもどちらも体に負担がかかってしまいます。
特に腹筋が弱かったり、太っておなかが出ていたりすると体重が前にかかり前傾姿勢になりがちです。
頭が上から糸で吊り下げられているようなイメージで背中を伸ばし、お尻の筋肉を引き締めるとともに、おなかを引っ込めます。
そして肩の力を抜き、あごを引きます。
膝は伸ばすようにしましょう。
■快適な生活を送るために…
日常生活自分のクセチェック表
次のチェック表で自分の生活を見直してみましょう。
□パソコンを使うとき、どうしてものぞきこんでしまう。
□椅子や机の高さが合っていない。
□つい腕や足を組んでしまう。
□机の下に物がおいてあってまっすぐ座れない。
□同じ体勢で長時間(少なくとも1時間以上)続けて仕事をしている。
□つい同じ方で荷物をもってしまう。
□歯の噛みあわせが合っていない。
□眼鏡やコンタクトの度数が合っていない。
□常に5cm以上のハイヒールを履いている。
□きつい下着や細いベルトで体をしめつけている気がする。
□つい横すわりしてしまう。
□寝具があっていない(枕が高すぎる、お布団が柔らかすぎるなど)。
どんなに良い体勢でも1時間以上同じ体勢はNGです。
一部分に負担がかかってしまいます。
特に座っている体勢は、一番人間の腰に負担がかかります。
ちょっと伸びをするでもいいので、とにかく姿勢を変えましょう。
また腰の悪いヒトはまっすぐ立ってお勝手仕事をするのはつらいので、無理をせずに足台を置いて片足を乗っけるようにすると楽です。
カラダのこりを解消するためには適度な運動(水泳、ウオーキングなど)、お風呂でゆっくりマッサージなども効果的です。
ストレッチもオススメ。
ヨガやピラテイスもいいと思います。
運動によって痛みが出たりする場合、目安としては次の日まで痛みが残るような運動は避けたほうが良いと思います。
日常生活で姿勢を改善するような下着なども販売されていますのでそういったものを試してみるのもよいかもしれません。
0コメント