脳内のセロトニンを増やすための3つの方法
職場でのストレスやイライラを軽減 脳内のセロトニンを増やすための3つの方法
不安感や幸福感に作用するとされているホルモン「セロトニン」を脳内で増やすには、日光を浴びることや運動が良いといわれていますが、それだけではありません。
実は、その他にも顔の筋肉を動かしたり、人とコミュニケーションを取ったりすることも効果があるといわれているのです。
日ごろからIT機器の使用が多く、無表情で無口になりがちな人は、セロトニン不足になっている可能性も。
今回はセロトニントレーナーの信夫克紀(しのぶ・かつのり)さんに、脳内のセロトニンを増やす方法を聞いてみました。
脳内のセロトニンが不足するとどうなる?
信夫克紀さん 「セロトニンは、いってみれば、脳の中の『肝っ玉母さん』です。脳内物質や神経という『やんちゃ坊主』たちを、時にたしなめ、時に元気づけて、脳内の安定を保っています。
脳内でセロトニンが不足すると、イライラしたり、不安になったり、ひどい場合には、うつや不眠などのつらい症状に悩まされることになってしまいます。
特に、職場などの複雑な人間関係やトラブルがつきものの環境の中で、平常心を保ち、思考力を最大限に発揮するためには、脳の中の『肝っ玉母さん』であるセロトニンの活躍が欠かせません」
脳内のセロトニンを増やす方法3つ
信夫さんによれば、脳内のセロトニンを増やす方法は主に次の3つがあるといいます。
1. 太陽の光を浴びる
「セロトニン神経は、主に日中、盛んに活動するので、散歩や日光浴などで、脳に『今、お日様が出ている時間帯ですよ』と教えてあげることが大切です」
2. 集中した「リズム運動」
「ウオーキングやストレッチなど、規則的な軽い『リズム運動』を、意識を集中して5分以上おこなうことで、セロトニン神経が活性してきます。
そして、疲れない程度で切り上げることが大切です」
3. 人と人との触れ合い
「スキンシップはもちろんのこと、気の合う仲間とおしゃべりするなど、心の触れ合いもセロトニン神経の活性につながります」
脳内のセロトニンを増やす2つのポイント
また、信夫さんによれば、脳内のセロトニンを増やすには、次の2つのポイントがあるといいます。
セロトニンの原料をしっかりと摂ること
セロトニン神経を活性させること
「この2つのポイントを踏まえると、例えば、朝起きたときに次のことを行うのがオススメです。
それは、“朝日を浴びながら、バナナをよくかんで食べる”という行動です。
バナナは、セロトニンの原料となる“トリプトファン”、さらにそれを脳に運び、セロトニンに合成してくれる“炭水化物”と“ビタミンB6”が含まれている、まさに『セロトニンフード』といえる食材です。 また朝日を浴びることでセロトニン神経にスイッチが入り、“よくかむ”というリズム運動が、セロトニン神経を活性させてくれます。
ただし電灯の光では強さが足りず、テレビを見ながらなどの『ながら運動』では効果が期待できませんので注意が必要です」
セロトニンを増やすには顔の筋トレ・人との会話も重要だった!
また、信夫さんによれば、セロトニンを増やすには顔の表情筋を動かす運動や人とのコミュニケーションも、効果が期待できるといいます。
「セロトニン神経は、意識を集中して、筋肉の弛緩と緊張をくり返すことで、活性させることができます。
当然、顔の筋肉による運動でも同じです。
実際に、咀しゃく運動で、血中のセロトニン濃度が上昇したという実験結果もあります。
仕事中にガムをかんだり、顔のストレッチをしたりすることでも、セロトニン神経の活性が期待できます」
「また、人とのコミュニケーションは、オキシトシンという愛情物質を分泌させ、それがセロトニン神経を活性させると考えられています。
当然、相手は誰でも良いというわけではなく、好きな人、気の置けない仲間であることが大切です」
人と表情豊かにコミュニケーションを交わすことは、セロトニン活性に良い影響が期待できそうです。
普段、PCやスマホで仕事中、長時間にわたって無表情になりつづけ、人とあまり直接、対面で会話しないといた状況が続いている人はちょっと気にしてみたいところです。
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